インフルエンザの症状に倦怠感とありますが、本当にあらゆる欲求がなくなり、何もやる気が起きませんでした。
感受性を失って、このまま死んでいくのだろうか、とさえ思いましたから重症です(笑)。
治るとすぐに煩悩にまみれる己のゲンキンさにホッとするやら、ガッカリするやらです。
新しい季節を目前に、なぜ自分は野菜をつくる仕事をしているのかをあらためて考えます。
それはやはり、自分が心からいいと思うものを、自分の好きな人に褒めてほしいからです。
「どうよ、これ?」と、得意気に食べさせたい。自慢したいのはどこかの誰かがつくったモノではなく、自分のもの。
褒めて欲しい相手は、どこかの誰かではなく、自分が褒めて欲しい人です。
もし僕がミュージシャンだったら、心から聴かせたいのは特定の好きな相手です。
たとえ広く売れたとしても、本当に褒めて欲しい人がいいと言ってくれなければ、がっかりするはず。
野菜を自分でつくって自分で売るのも同じ理由です。
「100人の知らない人が1回買ってくれるものよりも、1人の大切な友人が100回買ってくれるもの」それが僕のものづくりです。
小さい所帯とはいえ、会社を運営するのは大変です。
日々は目の前を「回す」ことで手一杯なのも事実です。もちろん会社を潰さないのが僕の仕事ですが、ものづくりの手段でしかない運営に気を取られて、根っこにあるドヤ顔を失わないように気をつけたいと思います。